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分割胚と胚盤胞の違い

2016/08/08

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顕微鏡

採卵した卵子が精子と受精すると分割胚、そして胚盤胞へと成長していきます。その分割胚と胚盤胞について詳しくご説明したいと思います。

分割胚とは?

正常に受精した胚は、受精の翌日から数えて2日目には4細胞、3日目には7~8細胞に細胞分裂をします。その状態の受精卵を分割胚と呼びます。

分割胚移植とは?

通常、採卵日=排卵日と数えますが、採卵日、または排卵日の翌日から数えて2日目または3日目に分割胚を移植することをET(Embryo Transfer)と言います。

分割胚移植のメリットとは?

分割胚移植のメリットとしては、早めに子宮に戻すことで、外で培養する胚盤胞と比べてストレスの少ない自然な状態で胚盤胞へと育てていくことができます。

分割胚移植のデメリットとは?

分割胚移植のデメリットとしては、分割胚の状態では染色体異常の胚が7割程度含まれていると言われていて、子宮に戻した後で胚盤胞になっているか、確認する方法がなく胚盤胞までたどり着いているかわからず、また着床率も胚盤胞に比べると低いという事が挙げられます。

 

胚盤胞とは?

分割胚からさらに2~3日培養を続けると(計5~7日間の培養)受精卵は外側の細胞(外細胞層=TE)と内側の細胞の塊(内細胞塊=ICM)とに分かれてきます。この状態を胚盤胞と呼びます。

胚盤胞移植とは?

通常、採卵日=排卵日と数えますが、採卵日、または排卵日の翌日から数えて5日目7日目に胚盤胞を移植することをBT(Blastocyst Transfer)と言います。

胚盤胞移植のメリットとは?

胚盤胞移植のメリットとしては、体外で培養されるというストレスに耐え胚盤胞まで成長する胚は強い胚ということができること。そして、分割胚に比べると胚盤胞の染色体異常が5~6割程度に減ることで移植した時の着床率が上がること。現在の日本では稀な例ですが、外細胞層(TE)の一部分を着床前診断に回すことができるということが挙げられます。

胚盤胞移植のデメリット

胚盤胞移植のデメリットとしては、新鮮胚移植をする場合、胚盤胞にまで成長しない場合があると移植がキャンセルになることが挙げられます。また、培養する日数が増えるため、培養に関する費用がかさみます。そして、稀にですが、胚盤胞では妊娠しないのに、分割胚では妊娠する場合の体質の方がいるのでそういった方には合わないということが挙げられます。しかし、多くの方の場合、凍結胚移植をする場合であればデメリットは培養費がかさむことのみだと言えるでしょう。

 

ワンポイントアドバイス!

一般的には分割胚よりも胚盤胞の方が費用が掛かります。

また、胚に掛かる環境的なストレスが体内と体外では違う(体外培養の方が不利)、分割胚の染色体異常確率が7割程度と高いため、良好な分割胚であっても胚盤胞になるまでに淘汰(成長が止まる)される胚が出て来ます。

そのため良好な分割胚であっても胚盤胞まで成長するのは5割程度となっています。

ただし、分割胚に比べて胚盤胞にまで成長した胚は染色体異常が5~6割程度に減っているため、分割胚と比べると妊娠率が高くなります。

一部の病院では分割胚までしか取り扱えないとこもあります。胚盤胞まで育てる設備および技術がある病院かを確認しましょう。

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