医師が薦める妊活中に必要なサプリメント【女性編】
2019/12/12
これまでの管理人の不妊治療中に医師から摂取した方が良いと言われたサプリメントをご紹介します。
病院でもサプリを取り扱っている所がありますが、どこの病院もサプリ会社が病院に「一緒に作りませんか」と声を掛けて医師監修という名の下に作っています。その分、お値段も高めの設定になっています。
このページでは一人の医師だけではなく、『複数』の医師に妊娠を目指すには良いと確認した栄養素を含むサプリメントを掲載しています。そして、管理人が実際にチェックしてお値段と質のバランスが妥当と判断したサプリメントのみを掲載しています。
妊活中の女性にお薦めのサプリメント４選
葉酸サプリメント
『妊活中の必須栄養素』と誰もが知る葉酸。そんな葉酸は水溶性のB群ビタミンの一種で、赤血球の形成や赤ちゃんの正常な発育に必要なビタミンです。特に、妊娠1か月ほど前から赤ちゃんの細胞分裂が活発に行われ中枢神経が形成される妊娠初期（～１２週）に摂取することで、赤ちゃんの障害（神経管閉鎖障害）のリスクを50～70％減らす研究データがあることから、厚生労働省も妊娠の可能性のある女性には食事で摂取する以外に一日当たり400㎍の葉酸の摂取を推奨しています。但し、妊娠後期（30～34週）に1mgの葉酸のサプリメントを摂取すると生まれた子供が喘息になるリスクが1.26倍高いという報告があるため妊娠後期のサプリメントによる葉酸の摂取は過剰にならないように注意が必要です。
葉酸には2種類の型あるのをご存知でしょうか。一つはほうれん草やレバーなど食品に含まれている葉酸で「ポリグルタミン酸型」と呼ばれています。もう一つは加工食品などに添加されている葉酸で「モノグルタミン酸型」といいます。食品に含まれているから「ポリグルタミン酸型」の葉酸の方が天然でサプリメントとしても良いと思いがちですが、実はそうではありません。なぜなら「ポリグルタミン酸型」は消化管の酵素によって分解され「モノグルタミン酸型」の葉酸に変化することで小腸から体内に吸収される仕組みになっているからです。また、「ポリグルタミン酸型」の葉酸はとても不安定な構造。長期保存で酸化が進み、水や熱に弱いのでその利用効率は50％程度ほどと低いのです。一方、「モノグルタミン酸型」の葉酸の利用効率は約85％です。このようなことから、市販されている葉酸のサプリメントはほぼ全て「モノグルタミン酸型」です。
それでは、市販される多くの「モノグルタミン酸型」の葉酸からどれを選べば良いのでしょうか。
先ず大事な基準は葉酸が赤ちゃんの発育に作用する栄養素であることから『添加物が入っていない』ものがベストだと考えます。安価で売られているサプリメントの多くは栄養素よりも添加物の量の方が多く含まれているため、よく原材料を見て選ばないといけません。ベルタ葉酸サプリは、国内製造で安心の無添加･無香料です。
また、ベルタ葉酸サプリに配合されている葉酸は、酵母に葉酸(モノグルタミン酸葉酸)を含有させて培養した「酵母葉酸」。一般の合成葉酸とは体内への吸収率が異なり、体内にとどまる時間が長いのが特徴です。
こちらもアマゾンで購入可能です。
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ビタミンD
ビタミンDは、低AMH、多嚢胞性卵巣症候群PCOS、月経困難症、膣炎のリスクを低下させるという研究報告があります。一方、子宮内膜症の方にはビタミンDの過剰摂取は逆効果になりますので注意が必要です。妊娠を目指す場合のビタミンDの１日推奨摂取量は600~800 IU（15~20 μg）で、妊娠してからと授乳中は1500~2000 IU（37.5~50 μg）必要とされています。摂取量を上回ったとしても5000 IUまでであれば特に問題はないとされています。
ビタミンDはAMH遺伝子に結合することで、卵胞数を増やすと考えられます。管理人もビタミンDのサプリメントを摂取するようになってから採卵数が明らかに増えました。
また、ビタミンDが不足する場合の妊娠率は0.61倍に低下してしまいます。これは、ビタミンDが子宮内膜に作用して着床や胎盤形成に必要な役割があることと関係しています。さらに、ビタミンDには免疫調整やホルモン調整を助ける役割があることが分かっていますので、ビタミンDが不足しないように補うことが重要です。
ビタミンDには、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール) とD3 (コレカルシフェロール) があります。ビタミンD2は植物に存在するエルゴステロールから生成され、ビタミンD３は動物に存在する7-デヒドロコレステロールから生成されます。そのため、人が摂取するには天然型ビタミンD3で構成されているサプリメントが優位です。
亜鉛
亜鉛は銅と重要な関係性があります。銅には強力な殺菌効果があるため、銅が子宮内膜に付着していると受精卵の着床を妨げたり成長を阻害すると考えられています。
亜鉛と銅は食事を通じて同じチャンネル（経路）を介して血液中に取り込まれます。血液中に取り込まれた銅はセルロプラスミンという物質に結合しますが、結合しない銅は体に溜まります。体に溜まるということは子宮内膜にも溜まり着床を阻害します。それを避けるために亜鉛を多く摂取することで血液中に取り込まれる銅を減らし、結果として着床を阻害する原因を排除することができると考えられています。
また、亜鉛が不足するとプロテインSという血液中にある物質の働きが悪くなり、血が固まりやすくなります。特に子宮は元々血流が悪い臓器ですので、亜鉛が不足して血液凝固に向かうことで子宮から胎盤への栄養や酸素の供給が減ってしまい発育不全や流産にもつながる可能性があります。
妊娠を目指す場合の一日の摂取量は15～90㎎をめどに摂取するのが良いと思われます。
亜鉛が多く含まれている食品の代表格が牡蠣ですが、牡蠣1個に含まれる亜鉛は2.64mgです。一日の摂取量の最低量である15㎎でも、毎日牡蠣を5個以上食べ続けなければ摂取できない計算になります。色々な食材に亜鉛が含まれているとはいえ、食事だけで妊活に必要な量を確保するのは難しいところです。
そこで亜鉛のサプリメントで効率的に摂取したいところですが、実は多くの亜鉛のサプリメントには銅が含まれています。
私は亜鉛のサプリメントを飲み始める際、薬局を何軒も回って置いてある亜鉛のサプリメントの成分表示を確認しました。すると、必ずと言っていいほどどの商品も亜鉛以外に銅やセレンが含まれています。
ようやく見つけたのがネイチャーメイドでした。ネイチャーメイドの亜鉛のサプリメントは銅やセレンなど余計なものが入っていない亜鉛単独の成分で出来ています。そのため、安心して摂取できるのです。
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大塚製薬 ネイチャーメイド 亜鉛 60粒
※薬局やネットを色々調べましたが、アマゾンの定期購入が一番お安く購入できます。
DHEA
DHEAはタイミング法や人工授精の段階ではあまり必要とされないサプリメントですが、卵巣予備機能低下が認められる方や40代の方で体外受精をする方にお薦めのサプリメントです。
DHEAは女性ホルモン及び男性ホルモンの原料となります。女性にも男性ホルモン（テストステロン）は非常に重要で、卵胞の発育には欠かせないホルモンです。しかし、高齢になればなるほどDHEA が不足し卵巣予備能が低くなります。若年であってもDHEAが不足すると卵巣予備能の低下（AMH値の低下）が認められます。
月経３日目の男性ホルモン（テストステロン）で見ると、20ng/dL以上の女性の妊娠率は53.1%であったのに対して20ng/dL未満の妊娠率は11.2%と低かったというデータがあります。
管理人も卵巣予備能低下があり、卵胞数が少なく体外受精では胚盤胞になる確率が半数程だったのですが、DHEAを摂取し始めてから採卵数の増加と胚盤胞到達率の向上（半数→７～８割）が見受けられました。
ただし、DHEAが卵胞発育に効力を発するのは2～3ヶ月はかかると言われていますので、早めに飲み始めることをお勧めいたします。
なお、DHEAには注意点があります。それは、移植周期に服用すると黄体ホルモン（P値）が高くなることがあり、着床には適さないということです。黄体ホルモン（P）の値が1.5 ng/mLを超えると妊娠率が低下するデータがあるため、移植周期に入った時は服用を一旦ストップしましょう。
そんな管理人が効果を実感したDEHAですが、アメリカなど海外ではドラッグストアなどでサプリメントとして市販されていて価格も安価です。しかし、日本ではDHEAは「医薬品」と定められているためサプリメントとしては市販されていません。不妊治療専門病院であれば取り扱っている病院もありますが、DHEAの製造自体が日本では行われていないため輸入品ということで価格が高く1ヶ月分で1万円前後します。
何とか安く抑えたいとおもい私は個人輸入で取り寄せていました。個人輸入でしたら送料を入れても半額くらいで入手できます。ただし、DHEAとうたっている商品でも実際の含有量が非常に少ない商品もあります。そのためどの商品が良いのか選別すべく最初だけは病院で購入しました。
それがこちらの商品です。
医師によると、普通のDHEAは粒子が大きいのでmicronized（微粒子化）されたこちらのDHEAが良いという事でした。
商品名「Pure encapsulations DHEA」で検索して出てきた「ビタミンらス」さんというところから今まで5回以上は個人輸入させてもらいましたが、特に問題なくスムーズに届きました。
リンクを以下に貼っておきます（もちろん個人輸入は自己責任で）。
もしかすると、個人輸入はちょっとという方や、DHEA自体に抵抗を感じる方がいらっしゃるかもしれません。そのような方には、ジオスゲニンという成分の入ったサプリメントが良いかも知れません。ジオスゲニンとは、山芋に含まれる天然成分でDHEAとよく似た分子構造を持っています。今のところ妊娠率向上などの直接的なデータはありませんが、DHEAの食品代替成分として注目されていますので、２～３ヶ月試してみるのも良いかも知れません。
＊＊2019年12月追記＊＊
残念ながらDHEAは個人輸入が出来なくなりました（薬事法の改正？？）。不妊治療専門病院で取り扱っているところがありますので、通っておられる病院で取り扱いがあるか聞いてみてください。
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