大股サラリーマン


私は妊娠してから出来るだけ満員電車を避けています。

しかし、その日は体調がよく、ついつい友人と長話をしてしまい帰るのが遅くなってしまいました。

ちょうど金曜日の夜ということで、疲れた顔をしたサラリーマンやほろ酔い気味の乗客で満員でした。

 

発車1分前に友人と乗り込んだ車両。

ちょうど優先座席のところでした。

 

優先座席は4人掛けでしたが、年配の方が一人、それにサラリーマンがお連れ様と一緒に座っていました。

そのサラリーマン、大股を開いて座っているもんだから、4人掛けの席が3人しか座れない状態になっていました。

 

優先座席であろうがなかろうが、満員電車なのに、こういうマナーがない人ってちょっとイラッとするぅ~。

 

まさか、満員電車ということに気づいていないわけじゃないよね!?

 

まさか、股が固まって閉じられないわけじゃないよね!?

 

ま、大股を開いて座るのが楽なんだろうし、一週間働いて疲れてるのはわかるけど…。

 

他のサラリーマンも疲れているだろうに…。

 

と思いながらも、私は体調がよい日でしたし、別に座りたいと思っていたわけでもなかったのでそのままの場所で、気にせずに友人と吊革につかまりながら話をしていました。

ちなみに、私は、万が一倒れた時のことを考えて、マタニティマークをカバンにつけています。

 

すると、発車直前に年配のサラリーマンが乗り込んできました。

 

じろじろとこちらを見る年配のサラリーマン。

 

私達の話し声が大きかったかな?

 

なんて思っていると、年配のサラリーマンが大股サラリーマンに向かって言いました。

 

「ちょっと君、妊婦さんがいるんだから譲ってあげなさい。」

 

どうやら年配のサラリーマンは、私が妊婦だと直ぐに気づいて席を譲るように言ってくれたよう。

 

すると、大股サラリーマンは、怪訝そうな顔をしながらも席を譲ってくださいました。

 

いや~大股を閉じれば座れるんだから、あなたが立つことは無いんだけどね…。

そう思いながらも、年配サラリーマンの気遣いと大股サラリーマンが立ってくれたことを無碍にする訳にはいかず、ありがたく座らせていただきました。

 

もちろん、両名に「すみません、ありがとうございます。」と言いながら。

 

そして、私が座るともちろん一人分の席が空きます。

なんだか立ってもらったのが申し訳なく、私が大股サラリーマンに「どうぞ」と言いましたが、「いえ、結構です。」と断られてしまいました。

 

なんだか気まずい雰囲気…。

 

せっかく空いた1席。

友人が座ることにしました。

 

その後、気まずい中でも友人とおしゃべりしながら10分ほど乗りました。私は乗り換えの駅まで来たので、両名に再びお礼を言って、降りました。

 

友人によると、次の駅で大股サラリーマンは降りたそうです。

その大股サラリーマンが降りたあと、年配サラリーマンと友人が少し会話したそう。

 

実はその年配サラリーマン。昔、奥さんが妊娠した時に体調が悪く苦労したんだとか。

それに、4人席に3人しか座れない状態にしている若者がけしからん!と思ったのもあったそう。

 

そう思っていても、なかなか口に出すことって難しいですよね。

少し気まずい雰囲気になったものの、勇気ある年配サラリーマンに拍手です👏