人工授精とは?妊娠率は?費用は?通院回数は?
2016/08/08
人工授精とは?
人工授精とは、病院内または自宅にてマスターベーションで採取した精液を洗浄し、運動性のよい精子に濃縮して支給へ注入する治療法です。排卵((排卵誘発剤の使用を含む)、卵管の通過性には問題はないが、自然妊娠やタイミング法では妊娠しない場合に適応となります。
但し、男性因子による不妊症の場合には有効ですが、女性因子による不妊症の場合は有効性が低いものと思われます。
人工授精による妊娠率は?
男性因子による不妊症の場合には人工授精は有効と考えられているためタイミング法よりは妊娠率は上がります。
女性の年齢 | 妊娠率 |
35歳未満 | 8~9% |
35~40歳 | 4~8% |
40~44歳 | 0.5~4% |
45歳以上 | 0.25~0.5% |
ただし、どの年代でも10%を超えることはありませんので、男性因子による不妊症でない限りは、回数制限を決め、体外受精にステップアップを考える方がよいでしょう。
人工授精の回数は35歳未満の場合での5~6回、35~37歳で3~4回、38~42歳では1~2回に収め、43歳以上であれば人工授精は飛ばして体外受精から治療を始める方がよいでしょう。
人工授精にかかる費用は?
人工授精の場合の費用は一部の項目には健康保険が効きますが、一番高い人工授精(IUI)項目は自費の為タイミング法と比べると少し高くなります。病院によって料金設定に幅がありますが、一般的には1周期で20,000~50,000円が目安です。管理人の場合は41,000円ほどかかりました。
なお、一部のサイト(治療未経験者が書いたサイト)などでは1万円台と書いていますが、人工授精項目だけでも1万円以上はします。そこに超音波項目や薬剤の費用が入ってくるので1万円台で1周期の治療が終わることはないとお考えください。
人工授精の通院回数は?
一般的には、3~5回前後の通院回数です。但し、卵が育ちにくい場合は排卵前まで隔日通院になる場合があります。
まず、卵胞の育ち具合を診るために生理3日目に排卵誘発剤(クロミッド等の飲み薬)を貰いに行き、卵胞の成長具合の確認で11~12日目頃、排卵前の14日前後、そして排卵後確認のため21日前後の通院となるパターンが多いです。これに、卵胞を育てるための注射を使用する場合は数回~隔日通院が必要になります。
なお、人工授精日当日は精子の精製作業が必要となるため、一般的には指定された時間に通院する必要があります。そのため、お仕事をされている方は途中で抜けるか半日休暇を取らなければなりません。
ワンポイントアドバイス!
人工授精は意外と妊娠率が低い。体外受精と比べると金額は少額ですが、男性因子による不妊症でない限り妊娠率を考えると効率のよい治療とはいえません。
6回を超える人工授精の実施はどの年代でも妊娠率の伸びが格段に落ちますので、6回までに収めるようにしましょう。
人工授精では排卵させるためのHCG注射を打ちます。HCG注射をしてから排卵するのは36時間後と言われています。妊娠率が最も高いのは排卵した時に精子が卵子の周りに待ち構えている状態ですので、注射からの時間を考えた人工授精をしてもらえる病院を選びましょう。
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